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宮本 さおり氏

「“楽しく学ぶ“で力を伸ばす!新しい数学力の磨き方」

こちらの動画は、開始より05分00秒間どなたでもご視聴いただけます。

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 2月21日(火)ジャーナリスト 宮本 さおり氏による「“楽しく学ぶ”で力を伸ばす!新しい数学力の磨き方」と題した講演をZoom配信いたしました。
 教育現場を10年取材してきた宮本氏は、現在を「日本の教育過渡期」と表現しました。その背景として、新しい学習指導要領による教育が小・中・高でスタートしたこと、ICT化により教室での学び方が変化していることの2つを挙げました。
 タブレットなどのICTを導入することにより、先生が黒板に書く時間やそれを生徒が待つ時間の削減につながっています。その浮いた時間を使いながら、生徒主体の探求型学習を展開している中高一貫校の取り組みを紹介。図形学習教具を使って手を動かすことで正多面体を学ぶ数学の授業や、教師は教えずにファシリテーター役を担っている新しいタイプの授業を取材した経験を述べました。宮本氏は、これらの取り組みは学習指導要領の「楽しく教えましょう」を実現できており、生徒は楽しいという感情が伴うと記憶力を助けるドーパミンを分泌できるので、記憶の定着につながっていると解説しました。
次に、数学について「数学の成績は良いのに嫌い」「数学は二度とやらないと誓う(逃げから文系へ)」「大学に入ると忘れている」という3つの問題点を挙げました。速さの公式を例にあげて暗記型知識は容易に忘れてしまうこと、筋道を立てて試行錯誤し解決する力が求められる時代になっていると述べました。そして、勉強を「楽しい」と感じれば自分から学ぶ子になるので、時間を忘れてとことん勉強するようになると述べました。
 公立中学は3年後に高校入試があるため探求型学習をする余裕が少ないが、中高一貫校にはカリキュラムを工夫し探求型学習をする学校も多いと分析。中学受験の学校選びにおいては、偏差値だけではなく学校パンフレットを見て面白そうだと感じたら説明会に参加して、「どのような教え方をしていますか?」と質問することを提案しました。また、保護者個人では生の授業を見ることが難しいので、記者が授業見学をして記事にしている中学受験情報雑誌を読むと良いと付け加えました。
 「グループ学習が多い中学を選びたいが、見るべきポイントは?」という質問には、1クラスの人数は少ない方が良いこと、教科によっては能力別のクラス分けで子どもに合うクラスで学べることを指標にするとよいと回答しました。また、「子どもが紙に書くことが苦手だが、工夫できることは?」という質問には、今は紙ではなくタブレットに書く学校も多くなっていること、現段階の研究では紙とタブレットのどちらが良いかは明確ではないことを挙げ、「学びやすい方法で学べば良い」となるのではと回答しました。
 受験やテスト直前には暗記型学習に偏りがちになることもありますが、勉強は本来、苦しい思いをしてやるものではなく楽しいからやるもの。楽しく学べる授業の実践例や楽しい感情が勉強にもたらすメリットを知ることができ、学びの本質を考えることができた有意義な時間となりました。

登壇者プロフィール
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宮本 さおり氏(みやもと さおり)
フリーランス記者
同志社女子大学卒業。地方紙記者として働いた後、夫の大学院留学に伴い渡米。5年間、シカゴにて育児と家事に専念。帰国後フリーランスの記者に。子育て、教育分野を多く取材。『AERA』など紙媒体の他、東洋経済オンラインでは連載『中学受験のリアル』を執筆中。2019年、親子のための中等教育研究所を設立。「東洋経済オンラインアワード2020」ソーシャルインパクト賞受賞。著書『データサイエンスが求める新しい数学力』(日本実業出版社)。
最近の実績
『AERA』朝日新聞出版
『東洋経済オンライン』東洋経済新報社
「中学受験のリアル」連載中『現代ビジネスオンライン』
『FRIDAY デジタル』講談社
『日経ビジネス』日経BP
Voicyパーソナリティ「ザワつく小学生ママラジオ」
『サンキュ!』ベネッセコーポレーション他多数




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